資源エネルギー庁『平成23年度原子力安全規制情報広聴・広報事業(不正確情報対応)』は何が問題なのか?

資源エネルギー庁 調達情報

ツイッター、ブログなどインターネット上に掲載される原子力等に関する不正確な情報又は不適切な情報を常時モニタリングし、それに対して速やかに正確な情報を提供し、又は正確な情報へ導くことで、原子力発電所の事故等に対する風評被害を防止する。

資源エネルギー庁Twitterを監視する?として話題になった本事業ですが、アサツーデーケー(ADK)が落札したことが報じられる共に、東京弁護士会が懸念を表明しています。

資源エネルギー庁の「不正確情報対応」事業の適正化を求める会長声明|東京弁護士会

しかし、そもそも何をもって「正確」・「適切」というかは一義的に明らかといえないところ、政府の計画している上記事業は、政府自身が情報の「正確」・「適切」性を判断して情報コントロールをすることを意図するものであると解さざるを得ず、これは、本来自由であるべき情報の流通に対する政府による過度の干渉にならないか極めて強い懸念がある。

しかし、そもそも資源エネルギー庁に『正確な情報』を出せるのか、と言うのが本質的な問題だ。
原発事故後に大慌てで削除した『原子力AtoZ』は5月後の現在も『「なるほど!原子力AtoZ」は現在改定中です。』と取り繕うばかり。
資源エネルギー庁

また、『よくある質問とその回答』も原子力関係のみ改訂中としてリンクを外している。

資源エネルギー庁 よくある質問とその回答

(実はリンクは消されているものの、FAQページそのものはまだ生きている)
資源エネルギー庁 よくある質問とその回答 原子力関係
但し、回答は全てNot Foundだ

今まで多くの予算を投じて、小中学生原子力促進ポスターコンクールや報道監視を行ってきた成果を慌てて隠す人たちが改めて『正確な情報』を提供しようというのは、あたかも『事故を起こした列車を埋めてから掘り起こす』ようなものです。

もし、本気で正確な情報を提供できると考えているのならば、まずはそのふざけた幻想をぶち壊してみてはいかがでしょうか?