苫米地氏がメール広告の知財を持っていると主張している件

ドクター苫米地ブログ - Dr. Hideto Tomabechi Official Weblog : そういえば、署名広告は、私の知財なんだけど、堀江君 - ライブドアブログ

おっと、メールの署名に広告を入れるというのは、大分前から特許を出している私の知財だし、色々本とかにも書かれていることなのだけど。

2006年02月20日

これをネタに革命的女子大生も寄稿する日刊とやらの記事に
「堀江メール」も知的財産権を侵害? - nikkansports.com > 社会ニュース

同容疑者のメールは署名とともに著書の広告などが入っていたとされるが、この「署名広告システム」は実は、同氏が90年代に開発し、特許を申請しているという。苫米地氏は堀江容疑者側に、ライセンス料を請求することも検討している。

苫米地氏によると、メールの署名広告システムは90年代後半に同氏が開発。メールで広告をしてもスパム(迷惑)メールにならない方法として業界で注目され、2000年代に入り、複数の特許を申請しているビジネスモデルという。

苫米地氏は「私の知財ということは、約5年前に出版された有名なIT本にも書かれているほど有名で、堀江容疑者はそれを知った上で技術を盗んでまねした可能性も考えられる」と推察。

2006/2/24/08:29

その苫米地氏が開発した技術というのはこれ
CRL - Cognitive Research Laboratories - コグニティブリサーチラボ(株)

署名広告システムは、現在特許出願中です。

■一般のメールユーザが、ホームページ上でバナー付き署名を生成し、これを通常のメール署名として利用できるシステム。バナー付きのメールが読まれるたびに、送信者用のカウンタ値が累積され、広告主から送信者に、現金や特典が還元されるシステムです。

なお、同社のプレスリリースにはこの技術発表や、特許申請日時は未記載。なお、上記URLからリンクが張られているサイトはいずれもエラーとなる。

ちなみに、おそらく先行技術と思われるのはこちら。
普段使っているメールを「広告媒体」にするサービス登場

 クリックメールは、個人が普段利用しているメールに広告を掲載するというサービスで、個人ユーザーが「広告媒体主」になるというもの。ユーザーは、クリックメールの提供するSMTPサーバーを経由してメールを送信する。そのSMTPサーバーでは、メールのヘッダー部分にURLを含む2行広告を挿入して、相手に送信するというしくみ。どのプロバイダーと契約していても無料で利用可能だ。

と思ったが違う。

楽天アフィリエイトで生成される「メールリンク」と同じようなものか。

更に追記すれば、苫米地氏は同社の創業者、一時離れた上、現在は取締役。そして主要株主に名を連ねている。

肝心の特許がいつ発表されて、どんな内容なのか不明な上、お試しサービスも確認できないので、判断は留保するが、心象としては、知財として有効かは疑問だ。

更に、確認をせずに掲載する日刊は革命的スポーツ新聞だな、と思った。

約5年前に出版された有名なIT本

ポストITは日本が勝つ!―トップランナー7人の提言

ポストITは日本が勝つ!―トップランナー7人の提言


凄い!執筆者が苫米地氏に成毛氏に野田聖子議員に・・・あとはアーティストとか、デジハリの杉山校長とかだね。
有名なIT本だったのかあ。寡聞にして知りませんでした。モグリと言われても仕方ないね

追記/特許も調べた

出願番号 : 特許出願2001−150278
公開番号 : 特許公開2002−342235
出願人 : コグニティブリサーチラボ株式会社
発明の名称 : 電子メールにおける広告配信システム
出願日 : 2001年5月21日
公開日 : 2002年11月29日
発明者 : 苫米地 英人 外2名

要約:
【課題】電子メールを用いて、不特定多数の人に低コストで効率的に広告の配布を行うためのシステムを実現することにある。
【解決手段】コンピュータ上や携帯電話におけるメール送受信機能で稼動するHTML文書の送受信が可能かつ電子署名自動添付機能を有する電子メールシステムにおいて、広告主が広告情報送信運営者に対して登録した掲載すべき広告と広告として表示すべき自社の広告ロゴマークなどのイメージデータを、広告情報送信運営者が加工し電子メール広告とする。この電子メール広告を電子メールユーザが電子メールの署名機能や背景設定機能に登録することで、電子メールユーザが電子メールを送信するたびに電子メール広告作成手段で作成された電子メール広告が送信する。この送信された電子メール広告数などを広告情報送信運営者がカウントし、電子メールユーザに対価を支払うことで、その利用者数や利用率を早期に伸ばす環境を実現するものである。